2012年03月24日

長期割賦販売等、工事等の損益(1)

長期割賦販売等

(過去の改正)
平成10年度税制改正により、平成10年4月1日以後に開始する事業年度から、次の点が改正された。
割賦基準により収益の額及び費用の額を計算する選択制度を廃止し、割賦販売等に係る商品の販売収益等については、金利相当部分を除き、商品の販売等を行った事業年度の益金の額及び損金の額に算入することとされた。
ただし、割賦期間が2年以上であること等所定の要件を満たす商品の割賦販売等(長期割賦販売等)については、延払基準により収益の額及び費用の額の計算をすることができることとされた(法63)。
改正後の規定によるこの制度の対象となる取引は、次のとおりである。
長期割賦販売等に該当する資産の販売等
イ 「資産の販売等」とは、資産の販売若しくは譲渡、工事(製造を含み、工事進行基準の適用対象となる長期大規模工事に該当するものを除く。)の請負又は役務の提供をいう(法63@)。
ロ 「長期割賦販売等」とは、次に揚げる要件に適合する条件を定めた契約に基づきその条件により行われる資産の販売等をいう(法63E、令127)。
(イ) 月賦、年賦その他の賦払の方法により3回以上に分割して対価の支払を受けること。
(ロ) その資産の販売等に係る目的物の引渡し及び役務の提供の期日の翌日から最後の賦払金の支払の期日までの期間が2年以上であること。
(ハ) その契約において定められているその資産の販売等の目的物の引渡しの期日までに支払の期日の到着する賦払金の額の合計額がその資産の販売等の対価の額の3分の2以下となっていること。
(1) 平成10年4月1日前に開始した事業年度においてその目的物の引渡し又は提供がされた棚卸資産若しくは役務又は資産若しくは工事の割賦販売等又は延払条件付譲渡等若しくは延払条件付き請負については、改正まの規定が適用される(平10法附則9@)。
(2) 平成10年4月1日以後最初に開始する事業年度の直前の事業年度において割賦基準の適用を受けていた法人については、平成10年4月1日から平成15年3月31日までの間に開始する各事業年度において行われた割賦販売等について、申告を要件に販売利益の一定割合を繰延べを認める経過措置が講じられている(平10法附則9A)。
また、平成10年度税制改正後の長期割賦販売等の規定では、延払条件付譲渡又は延払条件付請負で、損失が生じたものであっても延払基準の対象とすることができることとされた(法63)。
平成19年度税制改正により、次の点が改正された。
1 リース譲渡が長期割賦販売等の範囲に含まれることとなった(法63E)。
2 「リース取引に関する会社基準」に従ってリース料の総額と原価との差額を、利息法により各期に収益計上する方法が、延払基準の方法に追加された(令124@二)。
3 リース譲渡を行った場合には、その対価の額を利息相当部分とそれ以外の部分とに区分した場合に、リース譲渡の日の属する事業年度以後の各事業年度の収益の額及び費用の額は、当該各事業年度の益金の額及び損金の額に算入することとされた(法63A)。
平成20年4月1日以後に締結する所有権移動外リース取引に係る減価償却資産について適用し、同日前に締結された契約については従前のとおり(平19令附則11@、21)。

(注意点)
(1) 長期割賦販売等の特例は、確定した決算において経理することが要件となっているのに、申告調整により適用している法人計算をそのまま認めているもの(法63@)。
(2) 延払基準を適用する場合は、長期割賦販売等に要した原価の額に手数料の額を加算して計算すべきであるのに、これによっていないもの(令124@)。
(3) 延払基準を適用する場合において、長期割賦販売等に係る資産の評価減否認又は認容等があるときは。これらを塗油性した税務計算上の金額によるべきであるのに、これによっていないもの。
(4) 延払基準を適用する場合において、下取資産を時価以上で引き取った場合は、その時価を超える部分の金額を、販売等をした資産の値引きとして取り扱うべきであるのに、これによっていないもの(基通2-4-6)。
(5) 前期において延払基準を適用することができないものとして、その末実現利益を否認した場合に。当期において、その末実現利益のうち当期の入金額に対応する部分の金額を法人が利益に計上しているときは、。その利益に計上した金額に相当する額を当期において認容すべきであるのに、これを認容していないもの。
(6) 延払基準の方法による収益の額及び費用の額の計算において、法人が継続して差益率のおおむね同じものごとに一括計算している場合には、その計算が認められるのに、これを否認しているもの(基通2-4-5)。
posted by travelair at 00:00| Comment(0) | 長期割賦販売等、工事等の損益 | 更新情報をチェックする
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